離婚協議書は「離婚給付契約」とも呼ばれる一種の契約書です。離婚後のトラブルを防ぐためにぜひ作っておきましょう。
ここでは、具体的な作り方についてご説明します。
最初に離婚協議書のサンプルをご覧ください。
→ 離婚協議書(PDF形式)サンプル
離婚協議書とは、「離婚給費等契約」ともよばれる一種の契約書です。協議離婚のときに夫婦で取り決めをした内容を、契約書のカタチにして残しておくものをい います。
離婚のときに話し合うことは、主に
@お互いが離婚することに合意できたかどうか
Aお金のことをどうするのか
B未成年のお子さんがいるときは、お子さんの親権をどうするのか
Cその他の約束事
の4点です。
@とBの結果は、離婚届を書いて役所に出しますので、あとから問題になることは(よほどのことがない限り)ほとんどありません。
問題はAとCです。
その中でも「Aお金のことをどうするのか」が特に重要。
お金の取り決めは、口約束で済ませるケースがほとんどです。また、取り決めができていなくても離婚は成立しますので、離婚自体には何の影響もありません。
お互いが約束をキチンと守っているうちはいいのですが、いったんトラブルが起きたときが大変なのです。口約束ですから、証拠がありません。「言った、言わな い」の言い争いになることは、今からでも予測できますよね。
トラブルが解決できないときは、最終的に裁判所で決着をつけるわけですが、これがまた大変。
期間は数ヶ月以上かかりますし、場合によっては弁護士を頼まなければいけませんので、弁護士費用がかかります。
ですので、予測できるトラブルを避けるために、また、仮に起きても小さなうちに解決ができるように、離婚協議書という証拠を作ることが大切なのです。
離婚協議書に書く主な内容は
・親権
・養育費
・財産分与
・慰謝料
・面接交渉
となります。
離婚で最も重要なところでもあり、離婚協議書に書く「キモ」の部分を別ページでそれぞれご説明してきました。
さて、ここからは、離婚協議書の土台となる部分をご説明したいと思います。
・住所変更等の通知
・清算条項
・公正証書の作成
の3つです。
離婚後に住所、勤務先、電話番号、メールアドレスなどに変更があったときには、速やかに連絡を取り合います。
養育費の変更や面接交渉のときに、スムーズに連絡が取れるようにするためです。
離婚後は、お互いのプライバシーを尊重し、最低限の連絡方法(手紙、メールなど)を確保しておきましょう。
今すぐ相談する!→ このページの上へ清算条項とは、「離婚協議書に書いた内容以外のお金や財産は、お互いに今後は一切請求しません」という取り決めのことです。
この条項は、必ず入れましょう。
対象となるのは、婚姻費用、財産分与、慰謝料です。あとは、婚姻期間中の夫婦間の貸金なども含まれます。
一部では、「あとから追加で請求するかもしれないから、入れないでおこう」とお考えの方もいらっしゃるようです。
でも、場合によっては、逆に請求を受ける立場になることも考えられます。
キチンとけじめをつけて、新しいスタートをしたほうがいいですよね。
離婚協議書だけでも効果はあるのですが、さらに強力な証拠とするために、公正証書を作ることを取り決めします。
ここでの取り決めは、単に公正証書を作るだけではなく、その中に強制執行認諾約款(きょうせいしっこうにんだくやっかん)を必ず付けた公正証書を作りましょ う、という意味です。
公正証書を作ると「約束を守らない→即、強制執行」になります。離婚以外でも、お金のやり取りがからむ公正証書には、必ず「強制執行認諾約款」が入ります。
ですので、相手に拒否されたり、イヤな顔をされたときは、やんわりと説得してみてください。
今すぐ相談する!→ このページの上へ離婚協議書はご説明したとおり一種の契約書です。私を含めた専門家が作りますと、どうしても無難な表現になってしまい、堅苦しくなってしまいます。独特の言 い回しがありますので、読みなれていない人には、ちょっと意味が分かりにくいところもあるはず。。。
ですので、あなたが作るときには、ぜひ分かりやすいことばで書いてください。
離婚協議書は、お互いが読んで分かればいいのです。
内容を省略するために、名前のところを「甲、乙」などを使って記載例を書きましたが、べつにそうしなくてもいいんですよ。フルネームで書いてもかまいません。 あと、「ですます調」にしても読みやすいですよね。
離婚協議書は、おそらく、最後の大きな共同作業だと思います。お互いが納得できるものを、ぜひ作り上げてください。
今すぐ相談する!→ このページの上へ離婚協議書に書く内容は、原則として自由です。お互いが「それでいい」と納得すれば、他人がケチをつけることはできません。
でも、法律違反となるものや、公序良俗に反するもの(社会的に認められないもの)は、いくら自由だといっても認められないものがあります。
たとえば、
・養育費を放棄する
・面接交渉を一切認めない
・親権者になるのと引替えに、養育費を放棄する
・親権者(監護者)が養育費を受け取らないかわりに、面接交渉を認めない
・離婚後に、婚姻中の氏を名乗ってはいけない
などの取り決めは、無効(最初からなかったこと)になります。
たとえば、あなたの配偶者が不倫をしたとしましょう。不倫や浮気は夫婦である以上、絶対にやってはいけないこと。法律上でいう「不貞行為」に
該当します。
つまり、立派な法律違反なんですね。
で、今回はあなたが許し、なんとか離婚を回避することができたとします。
不倫された側のあなたは、もう二度と嫌な思いはしたくないはず。
そんなときは、「ごめんなさい。もうしません」と言わせただけではなく、きちんと謝罪文を書いてもらいましょう。
そして、いっしょに離婚協議書と同じような「契約書」を作るのです。
たとえば、今度不倫をしたら
・無条件に離婚する
・親権者はあなた
・養育費はいくら
・慰謝料はいくら
・財産分与はこれとこれ
などと、あらかじめ決めておくのです。
ここでのポイントは、すべてあなたが有利になるように取り決めをすること。
そして、契約内容を公正証書にしておけば、さらに強力。
次は「ごめんなさい」だけではすまなくなります。 配偶者は「無条件に離婚されたうえに子どももお金もしっかり取られる」というプレッシャーを受けるので同じ過ちを犯す危険が非常に低くなる、 と思いませんか?
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